きざみ食のメリット・デメリットとは?作る際のポイントを紹介

公開日:2025/08/15  

刻む食事噛む力が弱くなってしまった人など、通常の食事をとることが困難な場合には、きざみ食という食事を取り入れることがあります。介護の場でよく利用されており、具材を細かく刻んで作られた料理のことを指します。本記事では、きざみ食のメリットやデメリット、注意すべき点を解説するのでぜひ参考にしてください。

きざみ食のメリット・デメリット

きざみ食とは、食材を細かく刻んで調理した食事を指します。きざみ食にはメリットもデメリットもあり、向いている人もいれば、合わない人もいます。では、どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。

メリット

メリットは、具材が細かく刻まれているため、噛む力が弱まってしまった人でも食べやすいという点です。通常の食事であれば、口を大きく開けて、具材が小さくなるまで何回も咀嚼をしなければなりません。しかし、きざみ食であれば口を大きく開ける必要がなく、噛む回数も少なくて済みます。

全く噛む必要のない流動食もありますが、流動食では具材がごちゃ混ぜになってしまっています。そのため、食べ物の見た目や食感を楽しんだり、素材の香りを感じたりすることが難しいです。一方できざみ食では、素材の元の形がある程度残されているため、元の食事に近い楽しみ方をおこなうことができます。

デメリット

きざみ食のデメリットとしては、誤嚥のリスクが高いということが挙げられます。飲み込む力が弱まってしまっている人の場合、口に入れた食べ物がバラバラになってしまい、飲み込みにくいことがあります。また、食材が小さく刻まれているため、歯の間や口腔内に食材が挟まって虫歯になりやすいです。きざみ食を取り入れる場合は、このような点に注意する必要があります。

きざみ食をつくる際のポイント・注意点

きざみ食は、自宅で作ることができます。素材を細かく刻んでから調理する方法や、調理済の料理を細かく刻む方法があります。大きさは、食べる力に応じて1~2cm角のサイズや、小さければみじん切りほどに調節するとよいでしょう。ただし、刻むだけでは食べにくい場合もあります。パラパラ・パサパサしたものや、繊維質なもの、サラサラしたものなどは、食べる力が弱い人には食べにくい料理です。そういった場合には、一工夫加えると食べやすくなることがあります。

たとえば、パサパサとしたキャベツは煮る、口の中に入れるとバラバラとするカツは卵とじにするといった一工夫で、水分を含んでやわらかくなり飲み込みやすくなります。サラサラとしたスープなどは、とろみをつけることで食材がまとまって飲み込みやすくなるでしょう。せっかく食べやすくなっても、誤嚥を引き起こしてしまっては本末転倒です。提供時に食事の様子をしっかりとチェックし、食べる相手によってどのようなものが食べやすいか、食べにくいかを記録しておくようにしましょう。

また、きざみ食を作る工程では、通常の調理時よりも食材と手や調理器具が触れる回数・時間が多くなります。そのため、細菌やウイルスが混入する可能性が高くなってしまいます。生野菜や調理後に刻んで作る方法できざみ食を提供する場合、再加熱をおこなわないのでよりリスクが高まります。ミキサーやフードプロセッサーを使用し、ごく短い時間だけ刻むことでもきざみ食を作ることができます。調理時には、手袋を着用する、調理器具の衛生管理を適切におこなうなどし、免疫力の低下した高齢者の感染症リスクを最低限におさえるようにしましょう。

きざみ食とソフト食の違い

きざみ食は食材を細かく刻んだものですが、ソフト食は具材をやわらかく煮るなどし、舌ですりつぶせる程度のかたさにしたものです。おかゆややわらかい煮込みハンバーグ、あんかけ大根、かぼちゃの煮物などがあります。このようなきざみ食、ソフト食は、もちろん自分でも作ることができます。しかし、調理に時間がかかるほか、細菌などの不着のリスクもあります。

このような手間やリスクを避けるためには、配食サービスを利用するのも1つの手です。配食サービスでは、栄養管理された完全調理品を届けてもらうことができます。さまざまなメニューが用意されており、人手不足な介護施設でもよく利用されているサービスです。あたためるだけで提供ができ、作り立てのおいしさを味わうこともできます。

まとめ

介護現場では、食べる力が弱ってしまった高齢者に少しでも食の楽しさを味わってもらいながら食事をとってもらうため、さまざまな工夫が取り入れられています。きざみ食やソフト食は、通常食のよさを取り入れながら、食べやすい形に調理されたものです。このような食事を用意することには、時間や手間がかかり、食中毒のリスクも少なからず存在します。また、配食サービスを利用することで、人手不足の解消や食中毒のリスク低減といった恩恵を受けることが可能です。ただでさえオペレーションの多い介護現場では、そういったサービスもうまく利用しながら、効率よくサービスを行うことをおすすめします。本記事の内容が、きざみ食の導入や配食サービスの利用を検討するきっかけになれば幸いです。

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