健康寿命とは?平均寿命との違いや健康寿命を延ばすために大切なことを解説!
「平均寿命」だけではなく「健康寿命」を延ばすことが大事だと聞くけれど、その違いは何?とお考えではありませんか。そこで本記事ではそんな疑問を解消すべく、平均寿命と健康寿命の違いや、健康寿命の延ばし方について解説します。この記事を最後までお読みいただければ、あなたの寿命に対する疑問は劇的に解消することでしょう。
CONTSNTS(目次)
健康寿命とは
平均寿命とは、人が生存する平均年数のことをいいますが、一方、健康寿命とは何のことを表しているのでしょうか。ここでは、健康寿命について解説していきます。
健康寿命とは
健康寿命とは「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」のことだと定義されています。つまり、健康寿命とは心身共に健康的に生活できる期間のことだといえます。厚生労働省「第16回健康日本21(第二次)推進専門委員会資料」(令和3年12月)によれば、男性の健康寿命は72.68歳、女性の健康寿命は75.38歳とされています。
平均寿命と比較すると、男性の平均寿命は81.41歳(健康寿命との差8.73歳)、女性の平均寿命は87.45歳(健康寿命との差12.06歳) となっており、男女とも晩年の10年前後は、不健康な期間を過ごしていることが分かります。今後、平均寿命がさらに延びてくれば、健康寿命との差が拡大し、医療費や介護費の増加による家計への影響が懸念されます。
日本人の健康寿命
日本人の平均寿命が延び続けていることはニュースで耳にするかと思いますが、健康寿命はどのように推移しているのでしょうか。ここでは、日本人の健康寿命について解説します。
健康寿命の推移
厚生労働省「第16回健康日本21(第二次)推進専門委員会資料」(令和3年12月)によると、2000年代から現在まで、日本人の健康寿命は延び続けており、その伸び率は健康寿命の方が平均寿命より大きくなっています。つまり、健康である期間が年々延長されてきているということです。
世界から見た日本人の健康寿命
WHO(世界保健機関)が発表している2019年度世界各国の平均健康寿命ランキングで比較すると、日本の平均健康寿命は、74.1歳でダントツの1位となっています。2位シンガポール73.6歳、3位韓国73.1歳、4位スイス72.5歳、5位イスラエル・キプロス72.4歳と続きます。日本人の健康寿命が長い理由として、高水準な医療レベル、皆保険制度により医療費が安く病院にかかりやすいこと、健康意識が高いこと、脂肪摂取量が少ない伝統的な食文化、などが挙げられます。
健康寿命をのばすためには
長い人生をより豊かに送っていくためには、健康寿命を延ばすことが欠かせないといえるでしょう。ここでは、健康寿命を延ばすために、日頃から取り組んでいくべきことについて解説します。
食生活の見直し
健康寿命を延ばすためには、栄養バランスのよい食生活を意識しましょう。栄養バランスの悪い食生活を続けてしまうと、日常的な体調不良が続くだけではなく、がんや循環器系の疾患、糖尿病といった、生活習慣病の罹患リスクを高めてしまいます。
栄養バランスのよい食生活とは、主食・主菜・副菜のバランスが整った食事のことです。たんぱく質・脂質・炭水化物の三大栄養素を補い、かつビタミンやミネラルが摂取できる食事が理想とされています。ただし、日本人は食塩の摂取量が多いことが指摘されています。醤油や味噌などによる食塩の取り過ぎに注意が必要です。
日頃の適度な運動
健やかな体を維持し健康寿命を延ばすためには、日頃からの適度な運動が必要不可欠です。日頃の運動習慣は、がん・心臓病・脳卒中といった重大疾患はもちろん、うつや認知症の予防にも効果的です。
厚生労働省「健康づくりのための身体活動基準2013」によると、18~64歳では歩行以上の強度による身体活動を毎日60分、65歳以上では運動強度を問わず、身体活動を毎日40分続けるのが理想とされています。最初から無理をせず、まずは近所での通常歩行や早歩きなどからおこない、毎日続けられるレベルの運動習慣を身に付けることが大切です。
リズムの取れた良質な睡眠
健康的な体を維持するためには、十分な休養が欠かせません。十分な休養とは、単純に睡眠を取ればいいということではなく、毎日同じ時間に寝て、同じ時間に起き、かつ質の高い睡眠を取ることを意味します。睡眠の質を高めるためには、日中の適度な運動、就寝2~3時間前の入浴、寝る前のスマホ操作を止める、目覚めたら太陽の陽を浴びる、などの健康的な生活リズムが重要です。
毎年の健康診断・定期検診を受診する
がんなどの重大疾患の早期発見や重症化予防のためには、健康診断や定期検診の受診が大切です。重症化していて手遅れとならないよう、毎年のスケジュールに組み込み怠らないようにしましょう。また、虫歯予防などの口腔環境の正常化を意識することも忘れてはなりません。歯周病は、心筋梗塞や脳梗塞などの循環器疾患との関連性も指摘されているため注意が必要です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。今回は健康寿命と平均寿命との違いや、健康寿命を伸ばすために大切なことについて解説しました。健康寿命とは心身共に健康的に生活できる期間のことをいいます。日本人の健康寿命は延び続けており、健康である期間が年々延長されてきています。健康寿命を延ばすために、日頃から取り組んでいくべきことは、食生活の見直し・日頃の適度な運動・良質な睡眠などが挙げられます。いつまでも自立した生活を送り、より良い人生の充実を図るためにも、日頃から健康寿命を延ばすことを意識してみてください。